事業経営の原則は『うどん屋』にありD |
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今回は、うどん屋を題材にした『事業経営の原則』の第5話です。 (第5話) 利益率が高い お好み焼・たこ焼・ラーメン・うどん・パン・お菓子など小麦粉を主な材料とした「粉もの商売は儲かる」と言われます。儲かる背景には、@材料である小麦の原価が安く原価率が低い、A小麦粉は価格が安定している、B日本人は小麦粉を使った食べ物が大好き等があります。うどんは、基本的に小麦粉と塩と水という シンプルな材料で出来ているので原価はとても低い。(TKC経営指標のうどん・そば店では31.5%) 材料以外で毎月かかる主な経費は水道光熱費、人件費、テナント代(店舗を借りている場合)などです。更にセルフの店では少ない人数で運営できるため、人件費が低く押さえられ、より利益率を高めることができます。 金融機関から融資を受けようとする場合、「普通の飲食店を開くよりもうどん店を開業する方が融資がおりやすい」と言われています。それは利益率が高く、現金商売のため資金ショートがしにくいためです。お金を貸す金融機関から見ると、貸したお金が戻ってくる確率が高く、融資し易い先と言えます。 <事業経営の原則5> 事業経営においては、利益に注目して経営することが重要である。 売上が思うように伸ばせない経営環境の下では、利益(率)などの経営数字を押さえて経営をすることが大切である。 事業を行う際の数字を単純に見ると、@売上、A経費、B利益(損失)の3つです。しかしそれらをどう捉え、どう考えるかによって、経営のあり方が大きく変わってきます。 ・売上高−経費=利益(損失) ・売上高−利益=経費 売上からかかった経費を差し引き、残りが利益(マイナスだと損失)と考え、それを式で表すと、<売上高−経費=利益(損失)>になります。そうすると、売上と経費を締めてみなければ、利益が出るか赤字になるかわかりません。「成り行き経営」になります。 一方、<売上高−利益=経費>と考えると、売上からあらかじめ目標とする利益を差し引き、残りを経費として計画することになります。例えば、人件費は粗利の30%、テナント料は粗利の20%、交際費は売上の1%など、といった経費の予算枠(計画)を決めます。そして、その計画を見ながら事業活動をコントロールします。つまり、計画に基づき事業を行う「計画経営」になります。 経営数字をどう捉え、どう活用するかによって、事業経営のあり方が大きく変わります。数字を上手く経営に活用すれば、事業を大きく成長させる起爆剤にもなります。 一度、自社の事業の数値がどうなっているのか、見直してみてはどうでしょうか? |
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