事業経営の原則は『うどん屋』にありE |
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今回は、うどん屋を題材にした『事業経営の原則』の第6話です。 (第5話) 回転率が高い うどん屋はぱっとうどんが出てきて、ぱっと食事を済ませられ、忙しい人にとっては強い味方です。しかもワンコインでお釣りがくるくらいリーズナブルです。 そのようなうどん屋が生き残ることができるのは、「回転率」の高さにあります。 例えば、一定の時間にどれだけのお客が来店するかを数字で表すと、お客1人が平均で10分在店したとすると、1時間当たりの回転率は「60÷10」で6回転となります。もし20人入れるお店なら、「6×20」で1時間当たりの総客数は120人となります。 これが洋食レストランだとそうはいかない。食事が出てくるまでに時間がかかるし、食べるのにもそれなりに時間がかかります。30分くらいはかかるでしょう。回転率を計算すると、「60÷30」で2回転。同じ20人がはいれる店なら1時間当たりの総客数は「2×20」で40人になる。総客数はうどん店の3分の1にしかならない。 さらに、それぞれの総客数に食事単価(うどん500円、レストランのランチ800円)をかけて1時間あたりの売り上げ計算すると、うどん屋が「120人×500円=6万円」「40人×800=3万2000円」となる。この差はひとえに回転率の違いです。さらに、うどん屋は食材のロス率が低い。うどんの主原材料は小麦と塩です。どちらも保存がきき、食材を無駄にすることがほとんどありません。そのため、仕入れた食材が無駄になることが少なく、「食材の在庫回転率」も高い。 うどん屋は1杯がワンコインの小さな商売であるが、その背景には「高回転率」といった“儲かる仕組み”があります。 <事業経営の原則5> 事業経営においては、回転率を高めることが重要である。 利益を生み出す源泉は、@価格を上げる、A販売数量を伸ばす、B経費を下げる、C回転率を上げる、の4つです。単価や数量を上げることは、相手があることなので自社だけの努力では難しい面もあります。一方、経費の削減と回転率の向上は、自社の努力で効果を上げることができます。回転率を高めるためには、お金やモノが停滞・減少する部分に着目することです。次のような視点が大切です。 1.在庫をなくすことはできないか、作るときのロスを低くできないか 2.商品を作り、提供するスピード、販売後の資金回収のスピードをもっと速くできないか 3.また見込み生産であっても、注文を先取りして受注生産に近づけられないか いま一度、自社の事業を「回転率」の視点から見直してみてはかがでしょうか? |
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