2019.8 経営コンサル事務所ニュース



 永続発展する企業の条件の第34話です。

 世界最古の会社は日本にあります。聖徳太子がいた飛鳥時代、578年創業の宮大工の金剛組です。1400年以上も事業を継承しています。人の命は長くても100年くらいですが、会社は経営者の代が変わろうと、永遠不滅に存続し続けることができます。そして、会社永続のカギが「良き後継者」です。


1.「会社は経営者の器以上には大きくならない」

  日本には約240万社の会社があります。そのうち約7割の170万社が赤字会社です。成長する会社もあれば潰れる会社もあります。伸びる会社は伸びるべくして伸び、潰れる会社は潰れるべくして潰れます。現在のような低成長経済のもとでは、経営者の善し悪しが会社の成長の差になります

 『会社は経営者の器以上には大きくならない』と言われます。つまるところ、経営者(後継者)が十分な資質を持ち、固い信念をもって会社経営に取り組んでいるかどうかにかかっています。


2.後継者の課題

 私利私欲にとらわれず、会社の重責を負う人物を後継者に選ぶことが望ましいが、中小企業では先代から二世に継がれることが多い。2代目がそれにふさわしい資質・能力を持っていればそれに越したことはない。
 

 しかし、現実的には人使いや組織の面で課題を抱えている場合が多い(後継者自身もそれらに悩んでいます)

@先代は仕事中心のワンマン型が多く、それだけに社内外の信用が厚い。一方、2代目は先代の威光に過ぎず、信頼が薄い。
A2代目は苦労人でないため、人心が読めず、特に年配者を使うのに苦労する。
Bそのため、新しい技術や合理化に先走りすぎ、ヒト・モノ・カネの調和を崩しがちである。
C人を動かそうと先代と同じワンマンを発揮してみるが、人心をつかみきれない。
Dワンマン型組織から民主的な集団経営体制の組織に移行させないで物事を推し進めようとするため、事業運営が上手くいかない。
など。

 
3.後継者に求められるリーダーシップと組織体制「創業は易く、守成は難し」

 先代経営者はワンマン型で、自分の考えや方針を押し通すタイプが多く、それが会社成長の原動力になっていた。一方、後継者はすでにできあがった組織、事業を引き継ぐことになる。そのため多くの部門や人の知恵、考えを『調整し統合すること』が重要になる。

 後継者は全ての業務に精通し「できる」必要はない(「知っている」ことは大切です)。しかし、各部門や人を大きく「方向づけ」、会社全体の「バランスを取って調整」し、大きな視点で「経営判断」できることが重要になる。
 つまり、先代とは全く異なる『調整型のリーダーシップ』を発揮することが求められます。「創業は易く、守成は難し」と言われる理由もここにあります。

唐太宗李世民)


 そしてそのようなリーダーシップを発揮するには、組織体制ワンマン型組織から民主型組織に移行することが不可欠です。社内の様々な考え、意見を出させ、その上で、一つの方向に納得・説得できる組織体制です。理想的には、組織づくりと後継者(次期経営者)の育成をある程度の年数を掛けて、両方を計画的に同時に進めることが望ましい(どちらもすぐにはできず、時間を要するため)。

 現在、多くの会社が事業継承に悩んでいます。そこで次号は後継者の育成についてお話しします。



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